このセクションでは、Apigee Edge 4.19.06 または 4.50.00 を 4.51.00 にアップグレードする方法について説明します。
更新を行えるユーザー
更新を行うユーザーは、最初に Edge をインストールしたユーザーまたは root ユーザーである必要があります。
Edge RPM をインストールした後は、すべてのユーザーがそれを構成できます。
更新する必要のあるコンポーネント
すべての Edge コンポーネントを更新する必要があります。Edge では、コンポーネントのバージョンが混在する設定はサポートされません。
プロパティ設定の自動伝播
/opt/apigee/customer/application
にある .properties
ファイルを編集してプロパティを設定した場合、それらの値は更新の際にも保持されます。
Postgres 10.17 への必須アップグレード
Edge のこのリリースでは、Postgres 10.17 へのアップグレードが含まれています。アップグレードの際に、すべての Postgres のデータが Postgres 10.17 に移行されます。
本番環境の Edge システムの場合、通常は 2 台の Postgres ノードでマスター / スタンバイのレプリケーションを構成します。 更新の際、Postgres ノードはダウンしますが、分析データは Qpid ノードに書き込まれます。Postgres が更新され、オンラインに復帰すると、分析データが Postgres ノードに送信されるようになります。
Postgres の更新方法は、Postgres ノードのデータ ストレージの構成方法によって異なります。
- Postgres ノードにローカルデータ ストレージを使用する場合は、アップグレード中に新しい Postgres スタンバイ ノードをインストールする必要があります。アップグレードが完了したら、新たに用意した Postgres スタンバイ ノードは廃止できます。
なんらかの理由で更新をロールバックする場合は、Postgres スタンバイ ノードを追加する必要があります。更新をロールバックする必要がある場合は、ロールバック後に、新しい Postgres スタンバイ ノードがマスター Postgres ノードになります。そのため、新しい Postgres スタンバイ ノードをインストールする際は、Edge のインストール要件に定められた Postgres サーバーのハードウェア要件をすべて満たすノードにインストールする必要があります。
Edge の 1 ノードまたは 2 ノード構成(プロトタイピングやテストに使用するトポロジ)では、Postgres ノードは 1 つだけです。このような Postgres ノードは、新しい Postgres ノードを作成せずに直接更新できます。
- Apigee の推奨に従って Postgres ノードにネットワーク ストレージを使用する場合は、新しい Postgres ノードをインストールする必要はありません。下の手順の新しい Postgres スタンバイ ノードのインストールとその後の廃止の手順は省略できます。
更新を始める前に、Postgres で使用されるデータストアのネットワーク スナップショットを取得します。更新の際になんらかのエラーが発生し、ロールバックを行う必要が生じた場合は、スナップショットから Postgres ノードを復元できます。
新しい Postgres スタンバイ ノードをインストールする
この手順では、新しいノードに Postgres のスタンバイ サーバーを作成します。新しい Postgres スタンバイ サーバーは、(バージョン 4.51.00 のものではなく)既存の Edge バージョン(4.19.06 または 4.50.00)のものをインストールしてください。
インストールには、Edge の現行バージョンのインストールに使用したものと同じ構成ファイルを使用します。
Postgres スタンバイ ノードを新たに作成するには:
- 現在の Postgres マスターで、
/opt/apigee/customer/application/postgresql.properties
ファイルを編集して次のトークンを設定します。このファイルが存在しない場合は作成します。conf_pg_hba_replication.connection=host replication apigee existing_standby_ip/32 trust\ \nhost replication apigee new_standby_ip/32 trust
ここで、existing_standby_ip は現在の Postgres スタンバイ サーバーの IP アドレス、new_standby_ip は、新しいスタンバイ ノードの IP アドレスです。
- Postgres マスターで
apigee-postgresql
を再起動します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-postgresql restart
- マスターの
/opt/apigee/apigee-postgresql/conf/pg_hba.conf
ファイルを表示して、新しいスタンバイ ノードが追加されたことを確認します。ファイルに次の行が確認できるはずです。host replication apigee existing_standby_ip/32 trust host replication apigee new_standby_ip/32 trust
- 新しい Postgres スタンバイ サーバーをインストールします。
- 現在のバージョンの Edge をインストールする際に使用した構成ファイルを編集し、次の内容を指定します。
# IP address of the current master: PG_MASTER=192.168.56.103 # IP address of the new standby node PG_STANDBY=192.168.56.102
- Edge apigee-setup ユーティリティのインストールの説明に従って、SELinux を無効にします。
- アップグレード元の Edge のバージョンに応じて、次のいずれかの操作を行います。
- Edge 4.19.06 からアップグレードする場合は、Edge bootstrap_4.19.06.sh ファイルを
/tmp/bootstrap_4.19.06.sh
にダウンロードします。curl https://software.apigee.com/bootstrap_4.19.06.sh -o /tmp/bootstrap_4.19.06.sh
次に、Edge
apigee-service
ユーティリティと依存関係をインストールします。sudo bash /tmp/bootstrap_4.19.06.sh apigeeuser=uName apigeepassword=pWord
- Edge 4.50.00 からアップグレードする場合は、Edge bootstrap_4.50.00.sh ファイルを
/tmp/bootstrap_4.50.00.sh
にダウンロードします。curl https://software.apigee.com/bootstrap_4.50.00.sh -o /tmp/bootstrap_4.50.00.sh
次に、Edge
apigee-service
ユーティリティと依存関係をインストールします。sudo bash /tmp/bootstrap_4.50.00.sh apigeeuser=uName apigeepassword=pWord
- Edge 4.19.06 からアップグレードする場合は、Edge bootstrap_4.19.06.sh ファイルを
apigee-service
を使用してapigee-setup
ユーティリティをインストールします。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-setup install
- Postgres をインストールします。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/setup.sh -p ps -f configFile
- 新しいスタンバイ ノードで、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-postgresql postgres-check-standby
スタンバイと表示されるか確認します。
- 現在のバージョンの Edge をインストールする際に使用した構成ファイルを編集し、次の内容を指定します。
Postgres のインプレース アップグレードの実行
Postgres 10.17 へのインプレース アップグレードを行うには、次の手順を行います。
- マスターホストで postgres をアップグレードします。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ps -f /opt/silent.conf
- マスターホストで setup コマンドを実行します。
apigee-service apigee-postgresql setup -f /opt/silent.conf
- マスターホストで configure コマンドを実行します。
apigee-service apigee-postgresql configure
- マスターホストを再起動します。
apigee-service apigee-postgresql restart
- マスターとして構成します。
apigee-service apigee-postgresql setup-replication-on-master -f /opt/silent.conf
- マスターホストが起動していることを確認します。
apigee-service apigee-postgresql wait_for_ready
- スタンバイを停止します。
apigee-service apigee-postgresql stop
- スタンバイをアップグレードします。
注: このステップが失敗する場合やエラーになる場合、これは無視できることがあります。
update.sh
は、不適切な構成でスタンバイ サーバーを起動しようとします。インストールされている Postgres が 10.17 にアップグレードされていれば、エラーは無視できます。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ps -f /opt/silent.conf
- スタンバイが停止していることを確認します。
apigee-service apigee-postgresql stop
- 古いスタンバイ構成を削除します。
rm -rf /opt/apigee/data/apigee-postgresql/
- スタンバイ サーバーでレプリケーションを設定します。
apigee-service apigee-postgresql setup-replication-on-standby -f /opt/silent.conf
この手順を完了すると、スタンバイが正常に開始されます。
Postgres ノードを廃止する
更新が完了したら、新たに用意したスタンバイ ノードを廃止します。
- Postgres が実行中であることを確認します。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-all status
Postgres が実行されていない場合は、起動します。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-all start
- 新しいスタンバイ ノードで次の
curl
コマンドを実行して、新しいスタンバイ ノードの UUID を取得します。curl -u sysAdminEmail:password http://node_IP:8084/v1/servers/self
出力結果の最後の行に、次の形式でノードの UUID が表示されます。
"type" : [ "postgres-server" ], "uUID" : "599e8ebf-5d69-4ae4-aa71-154970a8ec75"
- 新しいスタンバイ ノードで、次のコマンドを実行して、新しいスタンバイ ノードを停止します。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-all stop
- Postgres マスターノードで
/opt/apigee/customer/application/postgresql.properties
を編集して、conf_pg_hba_replication.connection
から新しいスタンバイ ノードを削除します。conf_pg_hba_replication.connection=host replication apigee existing_standby_ip/32 trust
- Postgres マスターで apigee-postgresql を再起動します。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-postgresql restart
- マスターの
/opt/apigee/apigee-postgresql/conf/pg_hba.conf
ファイルを表示して、新しいスタンバイ ノードが削除されたことを確認します。ファイルには、次の行だけが表示されます。host replication apigee existing_standby_ip/32 trust
- Management Server ノードで、次の Edge 管理 API を呼び出して、ZooKeeper からスタンバイ ノードの UUID を削除します。
curl -u sysAdminEmail:password -X DELETE http://ms_IP:8080/v1/servers/new_standby_uuid
更新の前提条件
Apigee Edge をアップグレードする前に、次の前提条件を確認してください。
- すべてのノードのバックアップする
安全上の理由から、更新する前にすべてのノードの完全なバックアップを行うことをおすすめします。現在の Edge バージョンのバックアップ手順に沿ってください。これにより、新しいバージョンへの更新が失敗した場合に備えてバックアップ計画を立てることができます。バックアップの詳細については、バックアップと復元をご覧ください。
- Edge が動作していることを確認する
次のコマンドを使用して、更新中に Edge が動作していることを確認します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-all status
新しい Edge UI
このセクションでは、Edge UI に関する注意事項を示します。詳細については、Private Cloud 用の新しい Edge UI をご覧ください。
Edge UI のインストール
初期インストールが完了した後、Edge UI をインストールすることをおすすめします。Edge UI は、Apigee Edge for Private Cloud のデベロッパーと管理者向けの強化されたユーザー インターフェースです。
Edge UI では、Basic 認証を無効にし、SAML や LDAP などの IDP を使用する必要があります。
詳細については、新しい Edge UI をインストールするをご覧ください。
Edge UI を更新する
Edge UI コンポーネントを更新するには、アップグレード元の Edge for Private Cloud のバージョンを考慮してください。
- 4.19.06 または 4.50.00 から 4.51.00(新しい Edge UI がすでにインストールされている場合):
edge-management-ui
コンポーネントにはこのセクションのアップグレード手順を使用してください。
Apigee mTLS での更新
Apigee mTLS を更新する手順は次のとおりです。
更新のロールバック
更新に失敗した場合は、問題の解決を試みた後で update.sh
を再び実行できます。更新を複数回実行することができ、最後に終了したところから更新が続行されます。
失敗した結果、前のバージョンへのロールバックが必要になった場合の詳しい手順については、4.51.00 のロールバックをご覧ください。
更新情報のロギング
デフォルトでは、update.sh
ユーティリティからのログ情報は次のファイルに書き込まれます。
/opt/apigee/var/log/apigee-setup/update.log
update.sh
ユーティリティを実行しているユーザーにこのディレクトリへのアクセス権がない場合は、/tmp
ディレクトリの update_username.log
というファイルにログが書き込まれます。
ユーザーに /tmp
へのアクセス権がない場合、update.sh
ユーティリティは失敗します。
ゼロダウンタイムでの更新
ゼロダウンタイムでの更新(ローリング アップデート)により、Edge をダウンさせることなく、インストール済みの Edge を更新できます。
ゼロダウンタイム更新は、ノードが 5 つ以上の構成でのみ利用可能です。
ゼロダウンタイムでアップグレードする場合に重要となる点は、各 Router をロードバランサから一度に 1 台ずつ削除することです。削除した Router と、その同じマシンにあるすべてのコンポーネントを更新してから、Router をロードバランサに再び追加します。
- マシンの更新順序に記載された正しい順序でマシンを更新してください。
- Router を更新するときは、任意の Router を 1 つ選択し、サーバー(Message Processor または Router)の到達可能性の有効化 / 無効化の説明に従ってその Router を到達不能な状態にします。
- 選択した Router と、その同じマシンにある他のすべての Edge コンポーネントを更新します。すべての Edge 構成で、Router と Message Processor は同じノードにあります。
- Router を到達可能な状態に戻します。
- 残りの Router に対し、2 ~ 4 の手順を繰り返します。
- インストール中の残りのすべてのマシンで更新を続行します。
更新の前後で次の点に注意してください。
- Router と Message Processor の共存ノード:
- 更新前 - 次のことを行います。
- Router を到達不能な状態にします。
- Message Processor を到達不能な状態にします。
- 更新後 - 次の作業を行います。
- Message Processor を到達可能な状態にします。
- Router を到達可能な状態にします。
- 更新前 - 次のことを行います。
- Router 単独のノード:
- 更新前に、Router を到達不能な状態にします。
- 更新後に、Router を到達可能な状態にします。
- Message Processor 単独のノード:
サイレント構成ファイルの使用
サイレント構成ファイルを更新コマンドに渡す必要があります。サイレント構成ファイルは、Edge 4.19.06 または 4.50.00 のインストールに使用したものと同じである必要があります。
外部インターネット接続があるノードで 4.51.00 に更新する
ノードで Edge コンポーネントを更新する手順は次のとおりです。
- Cassandra の修復オペレーションを行う
cron
ジョブが設定されている場合は、更新が完了するまでそれらのジョブを無効にします。 - ノードに root としてログインし、Edge RPM をインストールします。
yum-utils
とyum-plugin-priorities
をインストールします。sudo yum install yum-utils
sudo yum install yum-plugin-priorities
- Edge apigee-setup ユーティリティのインストールの説明に従って、SELinux を無効にします。
- Oracle 7.x にインストールする場合は、次のコマンドを実行します。
sudo yum-config-manager --enable ol7_optional_latest
- AWS にインストールする場合は、次の
yum-configure-manager
コマンドを実行します。yum update rh-amazon-rhui-client.noarch
sudo yum-config-manager --enable rhui-REGION-rhel-server-extras rhui-REGION-rhel-server-optional
- Edge 4.51.00 の
bootstrap_4.51.00.sh
ファイルを/tmp/bootstrap_4.51.00.sh
にダウンロードします。curl https://software.apigee.com/bootstrap_4.51.00.sh -o /tmp/bootstrap_4.51.00.sh
- 次のコマンドを実行して、Edge 4.51.00 の
apigee-service
ユーティリティと依存関係をインストールします。sudo bash /tmp/bootstrap_4.51.00.sh apigeeuser=uName apigeepassword=pWord
ここで、uName:pWord は Apigee から取得したユーザー名とパスワードです。pWord を省略すると、パスワードの入力を求められます。
デフォルトでは、Java 1.8 がインストールされているかどうかが検査されます。インストールされていない場合は自動的にインストールされます。
JAVA_FIX
オプションを使用して、Java インストールの処理方法を指定できます。JAVA_FIX
の有効な値は次のとおりです。I
: OpenJDK 1.8 をインストールします(デフォルト)。C
: Java をインストールせずに続行します。Q
: 終了します。この場合、Java を自分でインストールする必要があります。
- 次の例のように、
apigee-service
を使用してapigee-setup
ユーティリティを更新します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-setup update
- 次の例のように、Management Server で
apigee-validate
ユーティリティを更新します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-validate update
- 次の例のように、Management Server で
apigee-provision
ユーティリティを更新します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-provision update
- 次のコマンドを使用して、各ノードで
update
ユーティリティを実行します。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c component -f configFile
マシンの更新順序に記載された順序でこれを行ってください。
ここで
- component は更新する Edge コンポーネントです。有効な値は次のとおりです。
cs
: Cassandraedge
: Edge UI 以外のすべての Edge コンポーネント。これには、Management Server、Message Processor、Router、QPID Server、Postgres Server が含まれます。ldap
: OpenLDAPps
: postgresqlqpid
: qpiddsso
: Apigee SSO(SSO がインストールされている場合)ue
: 新しい Edge UIui
: 従来の Edge UIzk
: Zookeeper
- configFile は、4.19.06 または 4.50.00 のインストール時に Edge コンポーネントの定義に使用した構成ファイルです。
component を「all」に設定すると、すべてのコンポーネントに対して
update.sh
を実行できますが、これが可能なのは Edge オールインワン(AIO)インストール プロファイルがある場合のみです。次に例を示します。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c all -f ./sa_silent_config
- component は更新する Edge コンポーネントです。有効な値は次のとおりです。
- Edge UI コンポーネントを実行するすべてのノードで Edge UI コンポーネントを再起動します(まだ再起動していない場合)。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-ui restart
- インストールのテストの説明に従って Management Server で
apigee-validate
ユーティリティを実行し、更新をテストします。
後で更新をロールバックすることにした場合は、4.51.00 のロールバックの手順に沿ってください。
ローカル リポジトリから 4.51.00 に更新する
Edge ノードがファイアウォールの背後にあるか、インターネット経由での Apigee リポジトリ アクセスが禁止されている場合は、Apigee リポジトリのローカル リポジトリ(つまりミラー)から更新を行うことができます。
ローカル Edge リポジトリを作成した後、Edge をローカル リポジトリから更新する方法は 2 通りあります。
- リポジトリの .tar ファイルを作成してそれをノードにコピーし、.tar ファイルから Edge を更新します。
- ローカル リポジトリを持つノードにウェブサーバーをインストールし、他のノードからアクセスできるようにします。Apigee から提供されているウェブサーバーは NGINX ですが、他のウェブサーバーを使用してもかまいません。
ローカルの 4.51.00 リポジトリから更新するには:
- Edge apigee-setup ユーティリティのインストールの「ローカルに Apigee リポジトリを作成する」の手順で 4.51.00 リポジトリをローカルに作成します。
- .tar ファイルから apigee-service をインストールするには:
- ローカル リポジトリが存在するノードで次のコマンドを使用し、ローカル リポジトリを
/opt/apigee/data/apigee-mirror/apigee-4.51.00.tar.gz
という名前の単一の .tar ファイルにパッケージ化します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-mirror package
- Edge を更新する対象のノードに .tar ファイルをコピーします。たとえば、新しいノードの
/tmp
ディレクトリにコピーします。 - 新しいノードで、.tar ファイルを
/tmp
ディレクトリに解凍します。tar -xzf apigee-4.51.00.tar.gz
このコマンドにより、.tar ファイルが存在するディレクトリの中に
repos
という新しいディレクトリが作成されます。例:/tmp/repos
/tmp/repos
から Edgeapigee-service
ユーティリティと依存関係をインストールします。sudo bash /tmp/repos/bootstrap_4.51.00.sh apigeeprotocol="file://" apigeerepobasepath=/tmp/repos
コマンドに repos ディレクトリへのパスが含まれている点に注意してください。
- ローカル リポジトリが存在するノードで次のコマンドを使用し、ローカル リポジトリを
- NGINX ウェブサーバーを使用して apigee-service をインストールするには:
- Edge apigee-setup ユーティリティのインストールの「NGINX ウェブサーバーを使用してリポジトリからインストールする」の手順に沿って、NGINX ウェブサーバーを構成します。
- リモートノードで、Edge
bootstrap_4.51.00.sh
ファイルを/tmp/bootstrap_4.51.00.sh
にダウンロードします。/usr/bin/curl http://uName:pWord@remoteRepo:3939/bootstrap_4.51.00.sh -o /tmp/bootstrap_4.51.00.sh
ここで、uName:pWord は上記の手順でリポジトリに設定したユーザー名とパスワード、remoteRepo はリポジトリ ノードの IP アドレスまたは DNS 名です。
- リモートノードで、Edge
apigee-setup
ユーティリティと依存関係をインストールします。sudo bash /tmp/bootstrap_4.51.00.sh apigeerepohost=remoteRepo:3939 apigeeuser=uName apigeepassword=pWord apigeeprotocol=http://
ここで、uName:pWord はリポジトリのユーザー名とパスワードです。
- 次の例のように、
apigee-service
を使用してapigee-setup
ユーティリティを更新します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-setup update
- 次の例のように、Management Server で
apigee-validate
ユーティリティを更新します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-validate update
- 次の例のように、Management Server で
apigee-provision
ユーティリティを更新します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-provision update
- マシンの更新順序に記載された順に、各ノードで
update
ユーティリティを実行します。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c component -f configFile
ここで
- component は更新する Edge コンポーネントです。通常は次のコンポーネントを更新します。
cs
: Cassandraedge
: Edge UI 以外のすべての Edge コンポーネント。これには、Management Server、Message Processor、Router、QPID Server、Postgres Server が含まれます。ldap
: OpenLDAPps
: postgresqlqpid
: qpiddsso
: Apigee SSO(SSO がインストールされている場合)ue
: 新しい Edge UIui
: 従来の Edge UIzk
: Zookeeper
- configFile は、4.19.06 または 4.50.00 のインストール時に Edge コンポーネントの定義に使用した構成ファイルです。
component を「all」に設定すると、すべてのコンポーネントに対して
update.sh
を実行できますが、これが可能なのは Edge オールインワン(AIO)インストール プロファイルがある場合のみです。次に例を示します。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c all -f /tmp/sa_silent_config
- component は更新する Edge コンポーネントです。通常は次のコンポーネントを更新します。
- UI コンポーネントが実行されているすべてのノードで UI コンポーネントを再起動します(まだ再起動していない場合)。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service [edge-management-ui|edge-ui] restart
- インストールのテストの説明に従って Management Server で
apigee-validate
ユーティリティを実行し、更新をテストします。
後で更新をロールバックすることにした場合は、4.51.00 のロールバックの手順に沿ってください。
マシンの更新順序
Edge 構成内のマシンの更新順序は重要です。
- 他のノードを更新する前に、すべての Cassandra ノードと ZooKeeper ノードを更新する必要があります。
- 複数の Edge コンポーネント(Management Server、Message Processor、Router、QPID Server。ただし Postgres Server は該当しない)を搭載しているマシンでは、
-c edge
オプションを使用してすべてのコンポーネントを同時に更新します。 - 複数のマシンで行うよう指示されているステップは、指定されたマシン順に行ってください。
- Monetization の更新に関して特別な手順はありません。これは
-c edge
オプションを指定した場合に更新されます。
1 ノード スタンドアロン構成のアップグレード
1 ノード スタンドアロン構成を 4.51.00 にアップグレードするには:
- すべてのコンポーネントを更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c all -f configFile
apigee-adminapi
がインストールされている場合は、apigee-adminapi
ユーティリティを更新します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-adminapi update
2 ノード スタンドアロン構成のアップグレード
2 ノード スタンドアロン構成では、次のコンポーネントを更新します。
Edge のトポロジとノード番号の一覧については、インストール トポロジをご覧ください。
- マシン 1 の Cassandra と ZooKeeper を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c cs,zk -f configFile
- マシン 2 の Qpid と Postgres を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c qpid,ps -f configFile
- マシン 1 の LDAP を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ldap -f configFile
- マシン 2、1 の Edge コンポーネントを更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c edge -f configFile
- マシン 1 の UI を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ui -f configFile
apigee-adminapi
がインストールされている場合は、マシン 1 のapigee-adminapi
ユーティリティを更新します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-adminapi update
- Apigee SSO がインストールされている場合は、マシン 1 の Apigee SSO を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c sso -f sso_config_file
ここで、sso_config_file は SSO をインストールしたときに作成した構成ファイルです。
- マシン 1 の Edge UI コンポーネントを再起動します。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-ui restart
5 ノード構成のアップグレード
5 ノード構成では、次のコンポーネントを更新します。
Edge のトポロジとノード番号の一覧については、インストール トポロジをご覧ください。
- マシン 1、2、3 の Cassandra と ZooKeeper を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c cs,zk -f configFile
- マシン 4 の Qpid と Postgres を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c qpid, ps -f configFile
- マシン 5 の Qpid と Postgres を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c qpid, ps -f configFile
- マシン 1 の LDAP を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ldap -f configFile
- マシン 4、5、1、2、3 の Edge コンポーネントを更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c edge -f configFile
- Edge UI を更新します。
- 従来の UI: 従来の UI を使用している場合は、次の例のようにマシン 1 の
ui
コンポーネントを更新します。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ui -f configFile
- 新しい Edge UI: 新しい Edge UI をインストールした場合は、該当するマシン(マシン 1 ではない場合があります)の
ue
コンポーネントを更新します。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ue -f /opt/silent.conf
- 従来の UI: 従来の UI を使用している場合は、次の例のようにマシン 1 の
apigee-adminapi
がインストールされている場合は、マシン 1 のapigee-adminapi
ユーティリティを更新します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-adminapi update
- Apigee SSO がインストールされている場合は、マシン 1 の Apigee SSO を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c sso -f sso_config_file
ここで、sso_config_file は SSO をインストールしたときに作成した構成ファイルです。
- UI コンポーネントを再起動します。
- 従来の UI: 従来の UI を使用している場合は、次の例のようにマシン 1 の
edge-ui
コンポーネントを再起動します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-ui restart
- 新しい Edge UI: 新しい Edge UI をインストールした場合は、該当するマシン(マシン 1 ではない場合があります)の
edge-management-ui
コンポーネントを再起動します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-management-ui restart
- 従来の UI: 従来の UI を使用している場合は、次の例のようにマシン 1 の
9 ノードクラスタ構成のアップグレード
9 ノードクラスタ構成では、次のコンポーネントを更新します。
Edge のトポロジとノード番号の一覧については、インストール トポロジをご覧ください。
- マシン 1、2、3 の Cassandra と ZooKeeper を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c cs,zk -f configFile
- マシン 6、7 の Qpid を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c qpid -f configFile
- マシン 8 の Postgres を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ps -f configFile
- マシン 9 の Postgres を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ps -f configFile
- マシン 1 の LDAP を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ldap -f configFile
- マシン 6、7、8、9、1、4、5 の順に Edge コンポーネントを更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c edge -f configFile
- マシン 1 の新しい UI(
ue
)または従来の UI(ui
)を更新します。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c [ui|ue] -f configFile
apigee-adminapi
がインストールされている場合は、マシン 1 のapigee-adminapi
ユーティリティを更新します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-adminapi update
- Apigee SSO がインストールされている場合は、マシン 1 の Apigee SSO を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c sso -f sso_config_file
ここで、sso_config_file は SSO をインストールしたときに作成した構成ファイルです。
- UI コンポーネントを再起動します。
- 従来の UI: 従来の UI を使用している場合は、次の例のようにマシン 1 の
edge-ui
コンポーネントを再起動します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-ui restart
- 新しい Edge UI: 新しい Edge UI をインストールした場合は、該当するマシン(マシン 1 ではない場合があります)の
edge-management-ui
コンポーネントを再起動します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-management-ui restart
- 従来の UI: 従来の UI を使用している場合は、次の例のようにマシン 1 の
13 ノードクラスタ構成のアップグレード
13 ノードクラスタ構成では、次のコンポーネントを更新します。
Edge のトポロジとノード番号の一覧については、インストール トポロジをご覧ください。
- マシン 1、2、3 の Cassandra と ZooKeeper を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c cs,zk -f configFile
- マシン 12、13 の Qpid を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c qpid -f configFile
- マシン 8 の Postgres を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ps -f configFile
- マシン 9 の Postgres を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ps -f configFile
- マシン 4、5 の LDAP を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ldap -f configFile
- マシン 12、13、8、9、6、7、10、11 の順に Edge コンポーネントを更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c edge -f configFile
- マシン 6 と 7 の新しい UI(
ue
)または従来の UI(ui
)を更新します。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c [ui|ue] -f configFile
apigee-adminapi
がインストールされている場合は、マシン 6、7 のapigee-adminapi
ユーティリティを更新します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-adminapi update
- Apigee SSO がインストールされている場合は、マシン 6、7 の Apigee SSO を更新します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c sso -f sso_config_file
ここで、sso_config_file は SSO をインストールしたときに作成した構成ファイルです。
- UI コンポーネントを再起動します。
- 従来の UI: 従来の UI を使用している場合は、次の例のようにマシン 6 と 7 で
edge-ui
コンポーネントを再起動します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-ui restart
- 新しい Edge UI: 新しい Edge UI をインストールした場合は、マシン 6 と 7 で
edge-management-ui
コンポーネントを再起動します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-management-ui restart
- 従来の UI: 従来の UI を使用している場合は、次の例のようにマシン 6 と 7 で
12 ノードクラスタ構成のアップグレード
12 ノードクラスタ構成では、次のコンポーネントを更新します。
Edge のトポロジとノード番号の一覧については、インストール トポロジをご覧ください。
- Cassandra と ZooKeeper を更新します。
- データセンター 1 のマシン 1、2、3 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c cs,zk -f configFile
- データセンター 2 のマシン 7、8、9 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c cs,zk -f configFile
- データセンター 1 のマシン 1、2、3 で、次のコマンドを実行します。
- qpidd を更新します。
- データセンター 1 のマシン 4、5 で、次の手順を実施します。
- マシン 4 の
qpidd
を更新します。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c qpid -f configFile
- マシン 5 の
qpidd
を更新します。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c qpid -f configFile
- マシン 4 の
- データセンター 2 のマシン 10、11 で、次の手順を実施します。
- マシン 10 の
qpidd
を更新します。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c qpid -f configFile
- マシン 11 の
qpidd
を更新します。/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c qpid -f configFile
- マシン 10 の
- データセンター 1 のマシン 4、5 で、次の手順を実施します。
- Postgres を更新します。
- データセンター 1 のマシン 6 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ps -f configFile
- データセンター 2 のマシン 12 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ps -f configFile
- データセンター 1 のマシン 6 で、次のコマンドを実行します。
- LDAP を更新します。
- データセンター 1 のマシン 1 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ldap -f configFile
- データセンター 2 のマシン 7 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c ldap -f configFile
- データセンター 1 のマシン 1 で、次のコマンドを実行します。
- Edge コンポーネントを更新します。
- データセンター 1 のマシン 4、5、6、1、2、3 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c edge -f configFile
- データセンター 2 の 10、11、12、7、8、9 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c edge -f configFile
- データセンター 1 のマシン 4、5、6、1、2、3 で、次のコマンドを実行します。
- 新しい UI(
ue
)または従来の UI(ui
)を更新します。- データセンター 1 のマシン 1 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c [ui|ue] -f configFile
- データセンター 2 のマシン 7 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c [ui|ue] -f configFile
- データセンター 1 のマシン 1 で、次のコマンドを実行します。
apigee-adminapi
がインストールされている場合は、apigee-adminapi
ユーティリティを更新します。- データセンター 1 のマシン 1 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-adminapi update
- データセンター 2 のマシン 7 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-adminapi update
- データセンター 1 のマシン 1 で、次のコマンドを実行します。
- Apigee SSO がインストールされている場合は、Apigee SSO を更新します。
- データセンター 1 のマシン 1 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c sso -f sso_config_file
- データセンター 2 のマシン 7 で、次のコマンドを実行します。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/update.sh -c sso -f sso_config_file
ここで、sso_config_file は SSO をインストールしたときに作成した構成ファイルです。
- データセンター 1 のマシン 1 で、次のコマンドを実行します。
- マシン 1 と 7 の新しい Edge UI(
edge-management-ui
)または従来の Edge UI(edge-ui
)コンポーネントを再起動します。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service [edge-ui|edge-management-ui] restart
非標準構成のアップグレード
標準外の構成で実装している場合は、次の順に Edge コンポーネントを更新します。
- ZooKeeper
- Cassandra
- qpidd、ps
- LDAP
- Edge(すべてのノードの「-c edge」プロファイルを意味します。順序は Qpid Server ノード、Edge Postgres Server ノード、Management Server ノード、Message Processor ノード、Router ノードの順です)。
- Edge UI(従来または新規の UI)
apigee-adminapi
- Apigee SSO
更新が完了したら、Edge UI コンポーネントを実行しているすべてのマシンで Edge UI コンポーネントを再起動してください。