Edge for Private Cloud v4.18.05
このセクションでは、Apigee Edge のオンプレミス インストールでのバックアップと復元のタスクについて説明します。常に、Apigee Edge コンポーネント、つまり構成やデータのバックアップを定期的に作成し、システム障害が発生した場合に確実に復元されるようにすることをおすすめします。バックアップと復元の手順を使用することで、システムの他の部分に影響を及ぼすことなくシステム全体(すべてのコンポーネントを含む)の状態を復元できます。
バックアップの対象
Apigee Edge のオンプレミス デプロイでは、以下の Edge コンポーネントをバックアップする必要があります。
apigee-cassandra
(Cassandra)apigee-openldap
(OpenLDAP)apigee-postgresql
(PostgreSQL データベース)apigee-qpidd
(Qpidd)apigee-zookeeper
(ZooKeeper)edge-management-server
(Management Server)edge-message-processor
(Message Processor)edge-postgres-server
(Postgres Server)edge-qpid-server
(Qpid Server)edge-router
(Edge Router)edge-ui
(Edge UI)
目標復旧時間(RTO)と目標復旧時点(RPO)
RTO とは、事業継続の中断に伴う受け入れがたい結果を回避するために、災害(または中断)の発生後にビジネス プロセスを復元するまでに許容できる時間とサービスレベルです。
RPO とは、重大なインシデントが原因で IT サービスからデータが失われている状態を許容できる最大期間です。いずれの目標も、復旧方針にバックアップ計画を導入する前に考慮しておく必要があります。
始める前に: 役立つ情報
たとえば、組織が LDAP、ZooKeeper、Cassandra を使用している場合などは、インストール データが複数のシステム間に分散していることがあります。バックアップと復元に関しては、次の注意事項を必ずお守りください。
- 複数の Cassandra ノードがある場合は、一度に 1 つずつバックアップします。
- 複数の ZooKeeper ノードがある場合は、一度に 1 つずつバックアップします。ZooKeeper はバックアップ処理によって一時的にシャットダウンされます。
- 複数の Postgres ノードがある場合は、一度に 1 つずつバックアップします。
- その他の Edge コンポーネントはすべて、Ansible や Chef などのツールを使用してすべてのノードで同時にバックアップできます。
- ZooKeeper、Cassandra または LDAP のノードのいずれかを復元する際(特に、バックアップの作成時以降に組織 / 環境が作成されている場合)は、一貫性保持のため 3 つのノードのすべてを復元することをおすすめします。
- LDAP やグローバル管理者のパスワードが紛失 / 破損した場合は、最終バックアップと実行中のシステムで同じ認証情報を取得するために完全バックアップが必要です。
- バックアップ ユーティリティは生成されたバックアップ ファイルを
/opt/apigee/backup/comp
に書き込みます。ここで comp はコンポーネントの名前です。多くのバックアップ ファイルが生成される可能性があり、これらのファイルは大きくなることがあるため、/opt/apigee/backup
にバックアップ ファイル専用として別のディスクをマウントできます。 - PostreSQL を除き、バックアップ ファイルはすべて次の形式で命名されます。
backup-year.month.day,hour.min.seconds.tar.gz
例:
backup-2018.05.29,11.13.41.tar.gz
PostreSQL のバックアップ ファイルは次のように命名されます。
year.month.day,hour.min.seconds.dump