Edge apigee-setup ユーティリティのインストール

ノードに Edge をインストールするには、まず Edge apigee-setup ユーティリティをインストールします。ノードがインターネットで外部と接続されない環境の場合は、Apigee リポジトリのローカルコピーもインストールする必要があります。

デフォルトのインストール ディレクトリ: /opt/apigee

Edge のファイルはすべて /opt/apigee ディレクトリにインストールされます。このディレクトリは変更できません。ただし、必要であれば、/opt/apigee を別の場所にマッピングするシンボリック リンクを作成できます。詳細については、インストール要件をご覧ください。

前提条件: SELinux を無効にする

Edge apigee-setup ユーティリティまたはいずれかの Edge コンポーネントをインストールする前に、SELinux を無効にするか、permissive モードに設定する必要があります。必要に応じて、Edge のインストール後に SELinux を再度有効にします。

  • SELinux を永続的に無効にするか、permissive モードに設定するには:
    1. エディタで /etc/sysconfig/selinux を開きます。
    2. SELINUX=disabled または SELINUX=permissive を設定する
    3. 編集内容を保存します。
    4. ノードを再起動します。
    5. 必要に応じて、Edge のインストール後にこの手順を繰り返して SELINUX=enabled を設定し、SELinux を再度有効にします。
  • 前提条件: EPEL リポジトリを有効にする

    Edge をインストール / 更新する、またはローカル リポジトリを作成するには、Extra Packages for Enterprise Linux(EPEL)を有効にする必要があります。使用するコマンドは、RedHat/CentOS のバージョンによって異なります。

    • Red Hat/CentOS/Oracle 8.x の場合:
      wget https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epel-release-latest-8.noarch.rpm
      sudo rpm -ivh epel-release-latest-8.noarch.rpm
    • Red Hat/CentOS/Oracle 9.x の場合:
      wget https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epel-release-latest-9.noarch.rpm
      sudo rpm -ivh epel-release-latest-9.noarch.rpm
    • RHEL 8/Rocky 8/Oracle 8 の前提条件

      Red Hat Enterprise Linux(RHEL)8 を実行するサーバーに Edge をインストールする場合は、インストールの前に次の手順を行います。

      1. Extra Packages for Enterprise Linux(EPEL)を有効にします。
        sudo dnf install https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epel-release-latest-8.noarch.rpm
      2. Postgres と Nginx を無効にします。
        sudo dnf module disable postgresql
        sudo dnf module disable nginx

      RHEL 9/Rocky 9/Oracle 9 の前提条件

      Red Hat Enterprise Linux(RHEL)9、Rocky 9、または Oracle 9 を実行するサーバーに Edge をインストールする場合は、インストールの前に次の手順を完了します。

      1. Extra Packages for Enterprise Linux(EPEL)を有効にします。
        sudo dnf install https://dl.fedoraproject.org/pub/epel/epel-release-latest-9.noarch.rpm
      2. Postgres と Nginx を無効にします。
        sudo dnf module disable postgresql
        sudo dnf module disable nginx

      PostgreSQL と LDAP の前インストール変更については、PostgreSQL データベースの前インストール要件OpenLDAP 2.4 の前インストール変更をご覧ください。

      外部インターネット接続があるノードに Edge apigee-setup ユーティリティをインストールする

      外部インターネット接続があるノードに Edge をインストールするには:

      1. Apigee リポジトリへのアクセスに使用する Apigee のユーザー名とパスワードを取得します。Apigee の FTP サイト用の username:password がすでにある場合は、その認証情報を使用できます。
      2. root としてノードにログインして Edge RPM をインストールします。
      3. SELinux を無効にします
      4. EPEL リポジトリを有効にします
      5. RHEL 9/Rocky 9/Oracle 9 にインストールする場合は、RHEL 9/Rocky 9/Oracle 9 の前提条件の手順を行ってください。
      6. Edge bootstrap_4.53.00.sh ファイルを /tmp/bootstrap_4.53.00.sh にダウンロードします。
        curl https://software.apigee.com/bootstrap_4.53.00.sh -o /tmp/bootstrap_4.53.00.sh
      7. Edge apigee-service ユーティリティと依存関係をインストールします。
        sudo bash /tmp/bootstrap_4.53.00.sh apigeeuser=uName apigeepassword=pWord

        ここで、uName:pWord は Apigee から取得したユーザー名とパスワードです。pWord を省略すると、パスワードの入力を求められます。

        デフォルトでは、インストーラが Java 1.8 の有無を確認します。インストールされていない場合は自動的にインストールされます。Java のインストールの処理方法を指定するには、JAVA_FIX オプションを使用します。JAVA_FIX は次の値を取ります。

        • I: OpenJDK 1.8 をインストール(デフォルト)
        • C: Java をインストールせずに続行
        • Q: 終了します。この場合、Java を自身でインストールする必要があります。

        apigee-service ユーティリティをインストールすると、Apigee リポジトリを定義する /etc/yum.repos.d/apigee.repo ファイルが作成されます。定義ファイルを表示するには、次のコマンドを使用します。

        cat /etc/yum.repos.d/apigee.repo

        リポジトリの内容を表示するには、次のコマンドを使用します。

        sudo yum -v repolist 'apigee*'
      8. apigee-service を使用して apigee-setup ユーティリティをインストールします。
        /opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-setup install
      9. apigee-setup を使用して、ノードに Edge コンポーネントをインストールして構成します。詳細については、ノードに Edge コンポーネントをインストールするをご覧ください。

      トラブルシューティング

      外部インターネット接続があるノードにインストールしようとすると、次のエラーが 1 つ以上発生することがあります。

      Cannot open: https://username@software.apigee.com/apigee-repo-4.53.00.rpm
      
      bootstrap.sh: Error: Repo configuration failed
      
      error: package package_name is not installed

      次の表に、これらのエラーの解決策を示します。

      エラーの種類 考えられる解決策
      パスワードに無効な文字が含まれている Apigee のパスワードに特殊文字を使用しないでください。
      接続に関する問題

      次の ncat コマンドを実行して、ネットワーク接続をテストします。

      nc -v software.apigee.com 443

      次のようなメッセージが表示されます。

      Connection to software.apigee.com 443 port [tcp/https] succeeded!

      nc がインストールされていない場合は、次の telnet コマンドを実行します。

      telnet software.apigee.com 443

      コマンドが成功したら、Ctrl+C を使用して開いている接続を中止できます。

      いずれかのコマンドが失敗した場合、ネットワーク接続が制限されているか、ネットワークに接続できないことを意味します。ネットワーク管理者に確認してください。

      認証情報が誤っている

      ユーザー名とパスワードが正しいことを確認します。

      たとえば、Apigee のユーザー名とパスワードで次のコマンドを使用するとエラーが発生するかどうかを確認します。

      curl -i -u username:password https://software.apigee.com/apigee-repo.rpm
      プロキシに関する問題 ローカル構成では下り(外向き)HTTP プロキシが使用されていますが、同じ構成をまだ yum パッケージ マネージャーに拡張していません。次のように環境変数を確認します。
      echo $http_proxy
      echo $https_proxy

      下り(外向き)HTTP プロキシの場合は、次のいずれかのオプションを使用する必要があります。

      • /etc/yum.conf に HTTP プロキシ構成を追加する
      • /etc/environment でグローバル HTTP プロキシ構成を追加する

      外部インターネット接続がないノードに Edge apigee-setup ユーティリティをインストールする

      Edge ノードがファイアウォールの内側にあるか、なんらかの理由でインターネットへのアクセスが禁止されている場合は、インストール中に必要となるファイルを格納したリポジトリ(ミラー)をいくつか作成する必要があります。これらのミラーはすべてのノードからアクセス可能である必要があります。ミラーをローカルに作成した後は、Edge のインストールの際に各ノードがそれらにアクセスできます。

      インターネット接続のないノードでの Apigee Edge インストール プロセスでは、次のローカル リポジトリにアクセスできる必要があります。

      ローカルに Apigee リポジトリを作成する

      Apigee の内部リポジトリを作成するには、1 つのノードで外部インターネット接続を可能にして、Edge RPM と依存関係をダウンロードできるようにする必要があります。内部リポジトリを作成した後は、インストールに使用できるよう、そのリポジトリを別のノードに移動することも、そのノードを Edge ノードからアクセス可能にすることもできます。

      ローカルに Agigee リポジトリを作成した場合、後日、最新の Edge リリース ファイルで更新する必要が生じることがあります。以降のセクションでは、ローカルの Apigee リポジトリを作成する方法とその更新方法について説明します。

      ローカルの Apigee リポジトリを作成するには:

      1. Apigee リポジトリへのアクセスに使用する Apigee のユーザー名とパスワードを取得します。Apigee の FTP サイト用のユーザー名とパスワードがすでにある場合は、その認証情報を使用できます。
      2. root としてノードにログインして Edge RPM をインストールします。
      3. 上記の手順に従って、SELinux を無効にします。
      4. Edge bootstrap_4.53.00.sh ファイルを /tmp/bootstrap_4.53.00.sh にダウンロードします。
        curl https://software.apigee.com/bootstrap_4.53.00.sh -o /tmp/bootstrap_4.53.00.sh
      5. Edge apigee-service ユーティリティと依存関係をインストールします。
        sudo bash /tmp/bootstrap_4.53.00.sh apigeeuser=uName apigeepassword=pWord

        ここで、uName:pWord は Apigee から取得したユーザー名とパスワードです。pWord を省略すると、パスワードの入力を求められます。

      6. ノードに apigee-mirror ユーティリティをインストールします。
        /opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-mirror install
      7. apigee-mirror ユーティリティを使用して、Apigee リポジトリを /opt/apigee/data/apigee-mirror/repos/ ディレクトリに同期します。

        リポジトリのサイズを最小限に抑えるには、--only-new-rpms を指定して最新の RPM だけをダウンロードします。

      8. (省略可)ローカル リポジトリから、そのリポジトリをホストしている同じノードに Edge をインストールする場合は、最初に次のコマンドを実行する必要があります。
        1. ローカル リポジトリから bootstrap_4.53.00.sh を実行して apigee-service ユーティリティをインストールします。
          sudo bash /opt/apigee/data/apigee-mirror/repos/bootstrap_4.53.00.sh apigeeprotocol="file://" apigeerepobasepath=/opt/apigee/data/apigee-mirror/repos
        2. apigee-service を使用して apigee-setup ユーティリティをインストールします。
          /opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-setup install
        3. apigee-setup を使用して、ノードに Edge コンポーネントをインストールして構成します。詳細については、ノードに Edge コンポーネントをインストールするをご覧ください。

      ローカル リポジトリからリモートノードに apigee-setup をインストールする

      ローカル リポジトリから Edge をインストールするには、2 つの方法があります。次のいずれかの方法でご対応ください。

      • リポジトリの .tar ファイルを作成してノードにコピーし、その .tar ファイルから Edge をインストールします。
      • ローカル リポジトリのあるノードにウェブサーバーをインストールし、他のノードがアクセスできるようにします。Apigee には、Nginx ウェブサーバーが用意されています。独自のウェブサーバーを使用することもできます。

      .tar ファイルからインストールする

      .tar ファイルからインストールするには:

      1. ローカル リポジトリが存在するノードで次のコマンドを使用し、ローカル リポジトリを /opt/apigee/data/apigee-mirror/apigee-4.53.00.tar.gz という名前の単一の .tar ファイルにパッケージ化します。
        /opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-mirror package
      2. Edge をインストールするノードに .tar ファイルをコピーします。たとえば、新しいノードの /tmp ディレクトリにコピーします。
      3. 新しいノードで、上記の手順に沿って SELinux を無効にします
      4. 新しいノードで、ローカルの Yum ユーティリティ リポジトリと EPEL リポジトリにアクセスできることを確認します。
      5. すべての外部インターネット リポジトリが無効になっていることを再確認します(インターネットにアクセスできないマシンにインストールするため、これは当然です)。
        sudo yum repolist

        外部リポジトリがすべて無効になっていて、ローカルの Apigee リポジトリと内部リポジトリは有効になっている必要があります。

      6. apigee-service を使用して apigee-setup ユーティリティをインストールします。
        /opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-setup install
      7. apigee-setup を使用して、ノードに Edge コンポーネントをインストールして構成します。詳細については、ノードに Edge コンポーネントをインストールするをご覧ください。

      Nginx ウェブサーバーを使用してリポジトリからインストールする

      Nginx ウェブサーバーを使用してリポジトリからインストールするには:

      1. リポジトリが存在するノードに Nginx ウェブサーバーをインストールします。
        /opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-mirror nginxconfig
      2. デフォルトで、Nginx は localhost というサーバー名とポート 3939 を使用するように構成されます。この値を変更するには、次の手順に従います。
        1. /opt/apigee/customer/application/mirror.properties をエディタで開きます。このファイルが存在しない場合は作成します。
        2. 次の値を必要に応じて設定します。
          conf_apigee_mirror_listen_port=3939
          conf_apigee_mirror_server_name=localhost
        3. Nginx を再起動します。
          /opt/nginx/scripts/apigee-nginx restart
      3. デフォルトでは、リポジトリには admin:admin のユーザー名とパスワードが必要です。この認証情報を変更するには、次の環境変数を設定します。
        MIRROR_USERNAME=uName
        MIRROR_PASSWORD=pWord
      4. 新しいノードで、EPEL リポジトリがローカルで有効になっていることを確認します。
      5. 新しいノードで、上記の説明に従って libdb4 のバージョンを確認します。
      6. リモートノードで、Edge apigee-service ユーティリティと依存関係をインストールします。
        sudo bash /tmp/bootstrap_4.53.00.sh apigeerepohost=remoteRepo:3939 apigeeuser=uName apigeepassword=pWord apigeeprotocol=http://

        ここで、uName:pWord はリポジトリのユーザー名とパスワードです。

      7. リモートノードで、apigee-service を使用して apigee-setup ユーティリティをインストールします。
        /opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-setup install
      8. apigee-setup を使用して、リモートノードに Edge コンポーネントをインストールして構成します。詳細については、ノードに Edge コンポーネントをインストールするをご覧ください。

      ローカルの Apigee リポジトリを更新する

      リポジトリを更新するには、最新の bootstrap_4.53.00.sh ファイルをダウンロードしてから、新しい同期を実行する必要があります。

      リポジトリを更新するには:

      1. Edge bootstrap_4.53.00.sh ファイルを /tmp/bootstrap_4.53.00.sh にダウンロードします。
        curl https://software.apigee.com/bootstrap_4.53.00.sh -o /tmp/bootstrap_4.53.00.sh
      2. Edge bootstrap_4.53.00.sh ファイルを実行します。
        sudo bash/tmp/bootstrap_4.53.00.sh apigeeuser=uName apigeepassword=pWord

        ここで、uName:pWord は Apigee から取得したユーザー名とパスワードです。pWord を省略すると、パスワードの入力を求められます。

      3. apigee-mirror を更新します。
        /opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-mirror update
      4. 同期を行います。
        /opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-mirror sync --only-new-rpms
      5. リポジトリ全体を同期させる場合は、次のようにします。
        /opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-mirror sync

      ローカルの Apigee リポジトリをクリーニングする

      ローカル リポジトリをクリーニングすると、/opt/apigee/data/apigee-mirror と /var/tmp/yum-apigee-* が削除されます。

      ローカル リポジトリをクリーニングするには、次のコマンドを使用します。

      /opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-mirror clean