Edge for Private Cloud v4.18.05
高可用性を実現するには、Edge SSO の複数のインスタンスをインストールします。次の 2 つのシナリオがあります。
- 1 つのデータセンターしかない環境。2 つの Edge SSO インスタンスをインストールして、高可用性環境を構築します。1 つの Edge SSO モジュールが停止しても、残りのシステムは処理を継続できます。
- 2 つのデータセンターがある環境。両方のデータセンターに Edge SSO をインストールします。片方の Edge SSO モジュールが停止しても、システムは処理を継続できます。
同じデータセンターに 2 つの Edge SSO モジュールをインストールする
高可用性を実現するため、1 つのデータセンター内の異なるノードに 2 つの Edge SSO インスタンスをデプロイします。この場合、次の条件を満たす必要があります。
- Edge SSO の両方のインスタンスが同じ Postgres サーバーに接続している。Apigee では、Edge SSO に専用の Postgres サーバーを使用し、Edge でインストールした Postgres サーバーを使用しないことをおすすめします。
- Edge SSO の 2 つのインスタンスの前面にロードバランサを配置する:
- ロードバランサは、アプリケーションが生成する Cookie の持続性をサポートする必要があります。また、セッションの Cookie 名は
JSESSIONID
になります。 - Edge SSO で TCP または HTTP のヘルスチェックを実行するようにロードバランサを構成します。TCP の場合は、Edge SSO の URL を使用します。
http_or_https://edge_sso_IP_DNS:9099
Edge SSO によって設定されたポートを指定します。デフォルトは 9099 です。
HTTP の場合、
/healthz
を追加します。http_or_https://edge_sso_IP_DNS:9099/healthz
- ロードバランサの一部の設定は、Edge SSO で HTTPS が有効かどうかによって異なります。詳細については、以降のセクションをご覧ください。
- ロードバランサは、アプリケーションが生成する Cookie の持続性をサポートする必要があります。また、セッションの Cookie 名は
HTTP 経由で Edge SSO にアクセスする
HTTP 経由で Edge SSO にアクセスするには、次のようにロードバランサを構成します。
- HTTP モードを使用して Edge SSO に接続する
- Edge SSO と同じポートでリッスンする
デフォルトでは、Edge SSO はポート 9099 で HTTP リクエストをリッスンします。あるいは、
SSO_TOMCAT_PORT
を使用して Edge SSO ポートを設定します。SSO_TOMCAT_PORT
を使用して Edge SSO ポートをデフォルトから変更した場合は、ロードバランサがそのポートでリッスンするようにします。
たとえば、それぞれの Edge SSO インスタンスで構成ファイルに次の行を追加し、ポートを 9033 に設定します。
SSO_TOMCAT_PORT=9033
次に、ポート 9033 でリッスンし、リクエストを Edge SSO インスタンスのポート 9033 に転送するようにロードバランサを構成します。このシナリオの Edge SSO の公開 URL は次のとおりです。
http://LB_DNS_NAME:9033
HTTPS 経由で Edge SSO にアクセスする
このシナリオでは、HTTPS アクセス用の apigee-sso の構成の手順に沿って、HTTPS を使用するよう Edge SSO インスタンスを構成します。HTTPS を有効にするプロセスで、Edge SSO の構成ファイルで次のように SSO_TOMCAT_PROFILE
を設定します。
SSO_TOMCAT_PROFILE=SSL_TERMINATION
次の行を設定して、Edge SSO が使用するポートを HTTPS アクセス用に設定することもできます。
SSO_TOMCAT_PORT=9443
HTTPS 経由で Edge SSO にアクセスするには、次のようにロードバランサを構成します。
- HTTP モードではなく、TCP モードを使用して Edge SSO に接続する
SSO_TOMCAT_PORT
で定義したように、Edge SSO と同じポートでリッスンする
次に、リクエストを Edge SSO インスタンスのポート 9433 に転送するように、ロードバランサを構成します。このシナリオの Edge SSO の公開 URL は次のとおりです。
https://LB_DNS_NAME:9443
複数のデータセンターに Edge SSO をインストールする
複数のデータセンターが存在する環境では、各データセンターに Edge SSO インスタンスをインストールします。1 つの Edge SSO インスタンスですべてのトラフィックを処理します。この Edge SSO インスタンスが停止した場合は、2 番目の Edge SSO インスタンスに切り換えることができます。
2 つのデータセンターに Edge SSO をインストールする前に、次のものを用意する必要があります。
- マスター Postgres サーバーの IP アドレスまたはドメイン名。
複数のデータセンターが存在する環境では、通常、1 つのデータセンターに 1 台の Postgres サーバーをインストールし、マスター / スタンバイのレプリケーション モードを構成します。たとえば、データセンター 1 にマスター Postgres サーバーを配置し、データセンター 2 にスタンバイを配置します。詳細については、Postgres 用のマスター / スタンバイ レプリケーションを設定するをご覧ください。
- 1 つの Edge SSO インスタンスを参照する DNS エントリ。たとえば、以下の形式で、データセンター 1 の Edge SSO インスタンスを参照する DNS エントリを作成します。
my-sso.domain.com => apigee-sso-dc1-ip-or-lb
各データセンターに Edge SSO をインストールするときに、データセンター 1 のマスター Postgres を使用するように両方を構成します。
## Postgres configuration PG_HOST=IP_or_DNS_of_PG_Master_in_DC1 PG_PORT=5432
また、この DNS エントリを一般公開の URL として使用するように両方を構成します。
# Externally accessible URL of Edge SSO SSO_PUBLIC_URL_HOSTNAME=my-sso.domain.com # Default port is 9099. SSO_PUBLIC_URL_PORT=9099
データセンター 1 の Edge SSO が停止したときに、データセンター 2 の Edge SSO インスタンスに切り換えることができます。
- PostgresSQL データベース フェイルオーバーの処理の説明に沿って、データセンター 2 のスタンバイ Postgres サーバーをマスターに切り替えます。
my-sso.domain.com
を参照する DNS レコードをデータセンター 2 の Edge SSO インスタンスに更新します。my-sso.domain.com => apigee-sso-dc2-ip-or-lb
- データセンター 2 の新しいマスター Postgres サーバーを参照するように、データセンター 2 の Edge SSO の構成ファイルを更新します。
## Postgres configuration PG_HOST=IP_or_DNS_of_PG_Master_in_DC2
- データセンター 2 の Edge SSO を再起動して、構成を更新します。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-sso restart