Edge 4.19.06 への更新時にエラーが発生した場合、エラーの原因となったコンポーネントをロールバックしてから更新を再試行できます。
Edge 4.19.06 は次の機能リリース バージョンにロールバックできます。
- バージョン 4.19.01
- バージョン 4.18.05
- バージョン 4.18.01
ロールバックを行うシナリオには、次の 2 つがあります。
- 前の機能リリースへのロールバック。たとえば、4.19.06 から 4.18.05 へのロールバックです。
- 同じリリースの前の更新バージョンにロールバックする。たとえば、4.19.01.02 から 4.19.01.01 へのロールバックです。
詳細については、Apigee Edge リリース プロセスをご覧ください。
ロールバックを実行できるユーザー
ロールバックを行うユーザーは、Edge を更新したユーザーか、root として実行するユーザーである必要があります。
デフォルトでは、Edge コンポーネントはユーザー「apigee」として実行されます。ただし、場合によっては別のユーザーとして Edge コンポーネントを実行することもあります。たとえば、Router が特権ポート(1,000 未満のポートなど)にアクセスする必要がある場合は、root またはそれらのポートにアクセスできるユーザーとして Router を実行する必要があります。あるいは、あるコンポーネントをあるユーザーとして実行し、別のコンポーネントを別のユーザーとして実行することもできます。
共通のコードを使用するコンポーネント
次の Edge コンポーネントは共通のコードを共有します。したがって、ノード上でこれらのコンポーネントのいずれかをロールバックする場合は、そのノード上でこれらのコンポーネントをすべてロールバックする必要があります。
edge-management-server
(Management Server)edge-message-processor
(Message Processor)edge-router
(Router)edge-postgres-server
(Postgres Server)edge-qpid-server
(Qpid Server)
たとえば、あるノードに Management Server、Router、Message Processor がインストールされている場合、このうちのいずれかをロールバックするとしたら、これら 3 つのコンポーネントのすべてをロールバックする必要があります。
前の機能リリースへのロールバック
前の機能リリースにロールバックするには、該当するコンポーネントをホストしている各ノード上で、次の手順を行います。
-
ロールバック先のバージョンの
bootstrap.sh
ファイルをダウンロードします。- 4.19.01 にロールバックするには、
bootstrap_4.19.01.sh
をダウンロードします。curl https://software.apigee.com/bootstrap_4.19.01.sh -o /tmp/bootstrap_4.19.01.sh
- 4.18.05 にロールバックする場合は、
bootstrap_4.18.05.sh
をダウンロードします。curl https://software.apigee.com/bootstrap_4.18.05.sh -o /tmp/bootstrap_4.18.05.sh
- 4.18.01 にロールバックする場合は、
bootstrap_4.18.01.sh
をダウンロードします。curl https://software.apigee.com/bootstrap_4.18.01.sh -o /tmp/bootstrap_4.18.01.sh
- 4.19.01 にロールバックするには、
- ロールバックするコンポーネントを停止します。
- ノード上の共通のコードを使用するコンポーネントをロールバックする場合は、次の例に示すように、それらすべてのコンポーネントを停止する必要があります。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-management-server stop
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-router stop
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-message-processor stop
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-qpid-server stop
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-postgres-server stop
- ノード上のそれ以外のコンポーネントをロールバックする場合は、そのコンポーネントのみを停止します。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service component stop
- ノード上の共通のコードを使用するコンポーネントをロールバックする場合は、次の例に示すように、それらすべてのコンポーネントを停止する必要があります。
- Monetization をロールバックする場合は、すべての Management Server ノードと Message Processor ノードから Monetization をアンインストールします。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-mint-gateway uninstall
- ロールバックするコンポーネントをノードからアンインストールします。
- ノード上の共通のコードを使用するコンポーネントをロールバックする場合、次の例に示すように、
edge-gateway
コンポーネント グループをアンインストールして、それらすべてのコンポーネントをアンインストールする必要があります。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-gateway uninstall
- ノード上のそれ以外のコンポーネントをロールバックする場合は、そのコンポーネントのみをアンインストールします。次の例をご覧ください。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service component uninstall
ここで、component はコンポーネント名です。
- Edge Router をロールバックする場合、
edge-gateway
コンポーネント グループをアンインストールするだけでなく、/opt/nginx/conf.d
ファイルの内容を削除する必要もあります。cd /opt/nginx/conf.d
rm -rf *
- ノード上の共通のコードを使用するコンポーネントをロールバックする場合、次の例に示すように、
- 4.19.06 バージョンの
apigee-setup
をアンインストールします。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-setup uninstall
- 4.19.01、4.18.05、または 4.18.01 バージョンの
apigee-service
ユーティリティとその依存関係をインストールします。次の例では、4.18.01 バージョンのapigee-service
をインストールします。sudo bash /tmp/bootstrap_4.18.01.sh apigeeuser=uName apigeepassword=pWord
ここで、uName と pWord は Apigee から取得したユーザー名とパスワードです。pWord を省略すると、パスワードの入力を求められます。
エラーが発生した場合は、手順 1 で
bootstrap.sh
ファイルをダウンロードしたことを確認してください。 apigee-setup
をインストールします。/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service apigee-setup install
- 古いバージョンのコンポーネントをインストールします。
/opt/apigee/apigee-setup/bin/setup.sh -p component -f configFile
ここで、component はインストールするコンポーネント、configFile は古いバージョンの構成ファイルです。
- Qpid をロールバックする場合は、iptables をフラッシュします。
sudo iptables -F
- ロールバックするコンポーネントをホストするノードごとに、この手順を繰り返します。
前の更新バージョンにロールバックする
同じリリースの特定のバージョンにコンポーネントをロールバックするには、該当するコンポーネントをホストしている各ノード上で、次の手順を行います。
- 該当するバージョンのコンポーネントをダウンロードします。
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service component_version install
ここで、component_version はインストールするコンポーネントと更新バージョンです。例:
/opt/apigee/apigee-service/bin/apigee-service edge-ui-4.18.01-0.0.3749 install
Apigee オンライン リポジトリを使用している場合、次のコマンドを使用して、コンポーネントの利用可能なバージョンを確認できます。
yum --showduplicates list comp
例:
yum --showduplicates list edge-ui
apigee-setup
を使用してコンポーネントをインストールします。/opt/apigee/apigee-setup/bin/setup.sh -p comp -f configFile
例:
/opt/apigee/apigee-setup/bin/setup.sh -p ui -f configFile
インストール時に指定するのは、バージョンではなく、コンポーネント名のみです。
- ロールバックするコンポーネントをホストしているノードのそれぞれで、上記のプロセスを繰り返します。